遺産分割について

相続に関するご相談は、ご親族が亡くなって、その財産を相続人間でどう分けるかということが多いです。

ご親族が亡くなって悲しみも癒えない中、戸籍を取り寄せて、財産も調査してというのは、とても大変なことだと思います。
大変ではありますが、特に、相続放棄をする期間は限られていますので、資産を超えるようなローンがないかは確認が必要です。相続税の申告が必要かも確認しましょう。

遺産分割の話し合いもなるべく早めに行うべきだと考えています。
相続人が皆、お元気で、連絡もつくということであればいいのですが、時間がたつと、例えば、相続人のうちのお一人がご病気になり、意思を伝えることができなくなったり、連絡がつかなくなったりというようなこともおこりえます。
時間がたてば色々なことが起こる可能性がありますので、話し合いができるうちにやっておくべきだと思います。

以下は、遺言書がない場合のおおまかな流れです。

1 相続人が誰か、法定相続分はどのようになっているかの確認
戸籍を取得して、相続人を確認します。

また、民法に定められた相続割合、いわゆる法定相続分の規定を確認しつつ、納得がいく分割方法を話し合って分け方を決めていきます。

2 相続財産の確認
預貯金はどこにどれだけあるのか、不動産があるのかなど、相続財産の確認が必要です。

3 評価などの確認
不動産については分割方法などによっては、評価が必要かもしれません。

4 分け方の確認
分け方について話し合いがまとまったら、遺産分割協議書などを作成し、不動産が含まれる場合には登記などもしましょう。
前提として、金融機関や登記などの手続きを確認しておきましょう。

登記の費用などを誰が持つのかも確認しておきましょう。

分割方法自体はもめていない場合には、早期に終了するケースもあるでしょう。

しかし、協議はしたけれど、話し合いがまとまらないということもあります。
・主な相続財産が不動産で、分け方が難しい
・誰も取得したくない土地があるが、売却も困難で、分け方が難しい
・相続人の中に生前に贈与を受けた方がいて、いわゆる特別受益の主張をしたい(されている)
・亡くなった方の財産の維持増加に特別な寄与をした方がいて、いわゆる寄与分の主張をしたい(されている)
このような場合、なかなかまとまらないということもあるかもしれません。

なお、相続人のうちのどなたかの連絡先が分からず、連絡が取れないということもあるかもしれません。
連絡が取れない相続人がいることが分かった場合には、早めに弁護士に相談することをお勧めします。

話し合いではまとまらない場合、裁判所での調停を利用することもできます。
相続人のうちの一人が調停を起こし、ご自身が相手方として調停に参加するということあります。

調停では、一つ一つ決めるべき点を整理しながら進めてくれるので、今、何を話し合っていて、決めなければならないのかわかりやすい側面があると思います。
裁判所へのハードルが高かったり、どうしても時間がかかったりという面もありますが、感情的な対立を抑えながら、一歩一歩進めていくためには使いやすい制度だと思います。

話し合いがまとまらず、混乱しているように見える事案であっても、整理していくと、ここまでは合意できているけど、ここについては当事者に主張の対立がありますね、と整理できることも多いです。
また、お互いの主張は対立しているけれど、金額にするとそれほど大きな差ではないよ、という場合には、お互い譲り合って解決できるケースもあります。

調停でまとまれば、合意内容に沿って解決ですが、調停でまとまらなければ裁判所に決めてもらう手続きに移行します。

他方、実際には、ご親族が亡くなって、ご自身が相続人のうちの1人だけど、手続きや話し合いを手間に感じて、相続税の申告するケースではないからと、そのままにしてしまうケースもあります。
後から遺産分割を行うことはできますが、放置したまま、相続人も亡くなった場合、子どもに相続の権利がうつってしまい、相続人の確定が大変になったり、連絡がとれない方が生じるリスクもあがります。
遺産分割の対象に不動産が含まれる場合、税金の負担をどうするかという問題も生じます。
なお、相続登記の義務化などについては別のコラムで取り上げる予定です。

 

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