相続(2) 「遺産はどのように調べるの?」
水戸ひばり法律事務所の弁護士清水です。
前回に引き続き、相続についてですが、今回は、被相続人の遺産の調査方法をお話したいと思います。
まず、遺産の代表的なものとして、不動産(土地・建物)があります。
被相続人が不動産を所有していた場合には、まずは、その不動産の登記簿謄本(登記事項証明書)を確認してみましょう。
不動産の登記事項証明書は、基本的には、全国どこの法務局の登記所でも申請することができ、誰でも申請ができます。
なお、不動産は、地番(●番地● など)で管理されていますが、住居表示(●丁目●番●号 など)から地番を調べることができますので、
法務局の窓口の方に確認してください。
不動産の登記簿謄本(登記事項証明書)から、当該不動産が被相続人の所有であるかが明確になります。
稀にですが、被相続人の父親の所有であったり、被相続人が他人と共有をしていたりするなど、
権利関係が複雑になっているケースもあります。
被相続人は不動産を所有していたと思うけれども、その細かい住所が分からない場合などは、
不動産が所在する市町村役場に置かれている名寄帳から、当該市町村において、被相続人が所有していた不動産が判明します。
次に、遺産の中で問題が多いのが預貯金です。
相続人のなかで、被相続人の生前から財産を管理していた者がおり、相続人間で対立がない場合には、
預貯金の把握をすることは問題がないでしょう。
問題があるのは、生前に被相続人の財産を管理していた者がいない場合や、
管理していた者がいても、相続人間で対立がある場合でしょう。
そのような場合には、被相続人が預貯金をしていたと思われる金融機関の支店に
取引履歴の開示を請求することが考えられます。
この開示請求は、各相続人が単独ですることができますので、
相続人の意見が分かれている場合でも、相続人のひとりが単独で請求して、被相続人の預貯金の内容を確認することができます。
被相続人の遺産が明らかにならずに困っている方は、ぜひ一度、水戸ひばり法律事務所にご相談ください。